主婦でも学生でも起業できる時代
誤解のないように先にご説明しておきますが、主婦や学生がビジネススキルが低いと言っているわけではありません。
「主婦や学生でも」というのは毎日やることが山ほどあって本当に大変な主婦の方でも、他にやらなければならないこともやりたいこともたくさんある学生さんでもという意味でご理解ください。
簡単に起業ができるとか、ビジネス経験の少ない方でも直ぐに儲かるとか、そういった話ではなく資金がない、時間がないといった制約のある状況でも起業を実現できる時代になったということです。
政府も副業を進めるほど、日本でも個人小さくビジネスをするといったことが受け入れられる時代になっていることは事実です。
私自身も個人事業主として2015年に独立しました。当時はまだ、ある程度の資金を用意して起業するといった風潮が高かったように思います。
私も実際、借金をして、山のような商品在庫を抱えた状態で事業を開始しました。
今思うともう少しうまいやり方もあったよな~と思うことばかりです。
お金がなくても起業できる
資金がなくても始めることの出来るビジネスは沢山あります。
具体的な話に入る前にまずはビジネスモデルの分類についてご説明させて頂きます。
世の中には多くの商品やサービス、たくさんのビジネスが存在しますが、すべてこのどれかに当てはまります。
小資金で起業する際には非常に重要な考え方なのでこちらの内容はよくご理解ください。
ビジネスの分類
まずは大まかなビジネスの分類についてみていきたいと思います。
もちろん様々なビジネス、様々なマネタイズ方法が存在します。
ここでの話はかなり大枠のざっくりした分類になります。大枠でこんな風に分けれるといった感じでとらえてください。
有形と無形
まずはビジネスは有形と無形に分類されるということです。
有形と無形の線引きは簡単に言ってしまうと手で触れるか触れないかの違いです。
ものを売るビジネスは有形、体験・情報系サービスなどは無形です。
例えば自動車を販売するトヨタや日産、ホンダといった自動車メーカーは有形ビジネス。
それ以外にも化粧品メーカーや食品メーカー、百貨店、スーパーなども実際に触れる商品を販売していますので有形のびじねすということになります。
逆に検索サービスを提供しているGoogleやSNSのFacebook、LINEなどは無形のサービスです。
デジタルコンテンツ以外にも無形の商品サービスはあります。
例えば佐川急便やヤマト運輸が提供する配達といったものも形がなく触る事ができませんので無形のサービスに分類されます。
1つの企業がどちらか片方を営んでいるとは限らず、有形、無形両方を扱っている企業もたくさんあります。
また有形、無形両方を組み合わせたビジネスも存在します。
例えば学習塾などは、教育といった無形のサービスを提供する一方で学生向けに受講に必要なテキストなど形のある物を販売するケースもあります。
有形の商品は実際に見て確認できるので価値が伝わりやすく、販売がしやすいといったメリットがあります。
その代わりに実際にモノがあるということは在庫管理や破損のリスクがあること、また仕入れが発生するので資金が必要になることがほとんどだと思います。
販売価格-仕入れ価格=利益 といった形で差分で利益をだすので利幅が少なくなる傾向にあることもデメリットといえるかもしれません。
逆に無形商品は在庫管理や仕入れのリスクがなく、利益も取りやすい事がほとんどなのでその辺りは大きなメリットになります。
その一方、無形商品は有形の商品に比べて価値が伝わりにくい、相場がピンキリといったことがあげられます。
先ほどの学習塾などでも東大合格などの実績があれば高額でも人気の塾になるでしょうけれども、スタートしたばかりの塾でまだ卒業生の実績がない場合などにはその価値は不明であるため入塾者を募集するのは非常に困難です。
またデジタルコンテンツなどもすでに世の中に定着している検索サービスやSNSなどなじみのある分野での広告などは人気ですが、これからはじまるメタバースなどの分野は現段階ではどの程度の投資が妥当かわかりづらい部分もあります。
自分の商品、他人の商品
続いて自分の商品と他人の商品に分ける事ができます。
私は美容室向けのシャンプーやトリートメントを自社ブランドで作るところからスタートしましたので有形・自社商品からのスタートです。
仕入れ商品を販売する場合は、有形・他社商品になりますね。
私の主なお取引先でもある美容室さんは、自店のカット技術やその他美容技術の提供が主なサービスなので基本的には無形・自社サービスということになります。
美容室がメーカーからシャンプーなどを仕入れて販売した場合は、有形・他社商品です。
一概には言えませんが、他社商品より自社商品の方が利益は大きくなる傾向にあります。
責任や在庫負担(有形の場合)や商品サービスに対する責任は重くなりますのでその辺りのリスクは高くなります。
逆に他社(他人)の商品を扱う場合は、自社にかかる責任などの負荷は軽くなる場合がほとんどですが、競合との競争にさらされたりなど利益を取りづらい状況が多くなります。
資金がなくてもできる起業アイデアの出し方
上記の分類を踏まえ、今回のテーマでもある「起業したいけどお金がない」についてです。
結論から申し上げるとまずは他人のサービス、つまり無形・他社サービスから売ってみましょうという話です。
起業は多くに人にとって人生の一大イベントです。
気合をいれて一念発起!
全資金を投下して…
多額の借り入れもして…
まさに私もそうでしたが、リスクが高すぎます。
1回失敗すると取り返しがつかない状況になることもあります。
起業を考えているあなたなら、起業から1年以内に半数以上の事業が廃業に追い込まれるといった話も聞かれたことがあると思います。
会社は赤字でも倒産しませんが、資金がショートすると終わりです。
まず最初は資金ショートさせないことです。必要資金の少なくて済むところから始めればもし失敗しても倒産するリスクはかなり低くなります。
ビジネス塾で成功確率をあげるには精度を上げるのではなくチャレンジ回数を増やすといった話を聞いたことがあります。
一球入魂ではなく、数うち当たるです!
特にビジネス初心者のころはどんなに勉強しても、どんなに慎重に戦略を練ってもどこかに不足が生じていることが多いです。
チャレンジする中で学び、回数をこなす中で精度を高めていく。
この方法が正解です。実際に日本を代表する経営者、ソフトバンクの孫さんやユニクロの柳井さんなども失敗をしていないわけではなく、失敗してもどんどんチャレンジを繰り返すなかで成長していくということを書籍の中などで語られています。
具体的に何をするのか?
では「具体的に何をするのか?」です。
他社商品の代理販売や販売パートナー、アフィリエイトなどです。
代理店募集をしている商品やサービスも意外と世の中にはたくさんあります。
私も以前ポイントカードサービスなどの提供をしている大手のサービスを販売したことがありますが、有名なところですとLINE株式会社なんかも販売パートナーを募集しています。
いきなり自己資金を投資して自分の商品やサービスを開発するよりも将来自分が提供していきたい商品やサービスに近い他社の商品を探してみて、まずはその商品の代理店や販売パートナーをやってみるということです。
実際に販売をしてみると売れやすいかどうか?
その商品やサービスに対するお客さんの反応はどうか?
など色々なことがわかります。
ようするに、事業として売り上げをたてつつ将来に向けたマーケットリサーチも行えるわけです。
ここまで聞くとメリットばかりのように感じる方もおられるかもしれませんが、先ほどの「ビジネスの分類」でもあったように利益が小さくスケールさせづらいというところがデメリットになります。
また他社商品に依存しきってしまうと何かの理由でその商品、サービスがなくなったり、契約が中断してしまったときに売上ががすべてなくなってしまいます。
リスクの少ない他社商品の販売をしつつ、自社の商品やサービスの準備を進めていくといった流れが良いと思っています。
小さく始め、ひたすらPDCA
ある程度方向性が定まったらあとはひたすらチャレンジと改善の繰り返しです。
ご存じの方も多いかもしれませんが「PDCA」をひたすら回すということですね。
Plan、Do、Check、Actionです。
Plan(計画)
自分が提供していきたい商品やサービスを探し販売の計画をたてます。
Do(実行)
小さくてもよいので実際に販売してみます。
Check(評価)
どんなふうに売れたか?売れなかったか?お客様の反応はどうか?客観的に評価します。
Action(改善)
改善点を発見し次に売る別の商品のリサーチに活かしたり、自社商品の開発に活かします。
この作業をどんどん繰り返すことでビジネスも商品もブラッシュアップされます。
商品改善というと大変なように感じますが、ちょっとした販売方法の変更やターゲット(売り先)の変更なども含まれます。
ほんの少しの改善でもよいので地道に繰り返すという事が最も重要です。
まとめ
小さく始めて成功したものを大きくしていく。
ビジネスの基本はそんなところになります。
起業当初そんなことを全く知らなかった私はずいぶん遠回りしたようにも感じます。
人生の経験としては良かったですが、ビジネスは早く成功するに越したことはないですよね?
今は無料または安価で多くのツールを使えたり、WEB上で簡単にテストを行えたり、便利な時代です。
リスク少なく起業に挑戦できる良い時代です。
小さなところからどんどんチャレンジしていきましょう!
あなたの起業やビジネスに少しでもお役立ちできると幸いです。