最近副業が流行っているけど個人事業主も副業ってできるの?
お店の売上が不安定だけど、他に収入の柱を作った方がいいかな?
既にビジネスをされている方の副業はメリットが多くなる場合があるのでおすすめです!
今回は、個人事業主やお店をされている方など既にビジネスをされている方に副業をおすすめしたい理由についてお伝えしていきます!
個人事業主こそ副業をすべき
収入の柱を増やす
結論、個人事業主こそ副業はやるべきだと思っています。
もちろんビジネスオーナーは複数の事業を持たれているケースが多いので当然ですね。
手に職系の職業や特殊な商品、サービスを扱っている方は一つのビジネスに特化した形でされているケースも多いと思いますが、そんな方でもやはり副業はおすすめです。
個人事業主の場合は、一番のリスクとして「収入が不安定」ということがあげられると思います。
私自身も個人事業主で2015年からビジネスをしており年数が経つごとに少しづつ安定的な売上は上がってきておりますが、それでもやはり暇な時期などは不安になります。
複数の収入源をもつことでそういった不安も多少は解消されることでしょう。
複数のパラレルキャリがあたり前
副業が解禁された2018年頃からパラレルキャリアという言葉もよく使われるようになりました。
また副業ではなく複業と表現されることもありますが、自身のキャリア構築といった目線でも本業以外のことにチャレンジしていくことはすごくおすすめです。
もちろん本業をしっかりこなすのは前提ですが、違うことにチャレンジすることで新しい学びがあったり視野が広がり新しい出会いやアイデアにつながることもあるでしょう。
普段と違うことを少しづつやることでリフレッシュされるといったこともあるかもしれません。
ピーター・ドラッカーの著書によると、歴史上はじめて人間の方が組織よりも長命になったために、人は組織のみに頼らず、それとは別に第2の人生を始める必要が生じたという。その第2の人生のひとつがパラレルキャリアである。
ウィキペディア
近年のパラレルキャリアの論調は、軸足はあくまで本業の会社におき、社外活動であっても何らかの形で本業に結びつけることを意識し、社外との関わりを作ることを指す場合が多い。この点が、本業と全く関係ない仕事を時間外に行う副業と異なる点だ。パラレルキャリアを推奨することで、企業は従業員の教育コストと時間を省いて従業員に新たなスキルを習得させることが可能になる。
個人事業主が副業をするメリット、デメリット
メリット①収入が増え安定する
まず副業の主な目的としては収入アップということになると思います。
前述のとおり特に個人事業主や個人でお店をされている方の場合はどうしても売上の不安というのは多少なりともあると思います。
売上が収入に直結する事業者は当然、収入に対する不安もあるわけです。
「副業=もう一つの収入源」となるわけですから収入アップの見込みはあります。
複数の収入源をもって収入アップ、収入の安定につなげることは副業をやる大きなメリットといえます。
メリット②スキルアップ
新しいことをはじめると自分自身のスキルアップにもつながります。
社会人になってからの勉強って楽しいと感じたことないですか?
学生時代はあれほど苦痛だった勉強が、大人になると楽しい、特に個人でビジネスをしている場合などは学んだことが収入や成果に直結することが多いので楽しく感じます。
個人事業主の場合はどうしても個人の能力と収入が直結する場合もでてきますので個人のスキルは強みになります。
多くのスキルを持っていることは事業をする上ではプラスになることの方が多いですね。
メリット③視野が広がる
つづいて視野が広がるといった点も大きなメリットになります。
こちらはパラレルキャリアの考え方にも近い部分がありますが、個人事業主で特に完全に一人で毎日同じ仕事をこなしている場合などはどうしても視野が狭まります。
別の仕事をすることで違う視点で物事を見れるようになることもあります。
普段とは違う視点をもてることはビジネスの新しいアイデアにつながったりもしますので個人事業主にとって非常に大きなメリットだと思います。
メリット④人脈が増える
新しいことを始めると出会いも増えます。
今までとは違う業種の人と出会い刺激を受けることもありますし、単純に見込み客と出会うチャンスが増えたりもします。
ビジネスにおいて人脈は1つの資産です。
お客さん、クライアント、取引先の業者さん、ビジネスパートナー、バックオフィスをささえてくれる税理士さんや弁護士さんなど多くの人と関わります。
人脈を広げる機会が増えることは、本業にとっても好影響になることが多いと思います。
デメリット①時間
副業をやる場合の一番のネックはなんといっても時間です。
業種にもよりますが、個人事業主は忙しい人が多いです。
自身で店舗運営をされている方などは拘束時間も長くなる場合が多いので副業に使える時間は限られます。
一日の時間の割り振りを考える、本業に支障のない範囲で時間を確保するなどタイムマネジメントは必須になってくるでしょう。
デメリット②集中力分散
副業が楽しくなってそちらに意識がいってしまうと本業に悪影響があることもあります。
一日の時間が限られているのと同じように個人の能力や集中力にも限界があります。
2つ以上のビジネスをやることで集中力が分散されてしまうこともあるので注意が必要です。
日中は本業に集中し、夜の数時間を副業に充てる。本業が暇な時期や時間帯をつかって副業をやるなどすみわけと切り替えをしっかり行っていった方が良いでしょう。
デメリット③税金、法律のチェック
税金や法律に関してチェックが必要な場合もあります。
個人事業主の場合は個人の収入は合計して確定申告をするというのが基本になると思いますが、間違いがないように詳細は税理士さんや税務署に確認するようにしましょう。
また業種や取り扱う商品によっては申請や許可が必要なものもありますので、副業であっても事業をスタートされる際は本業と同じように法律チェックなどの確認は怠らないように注意しましょう。
個人事業主におすすめの副業パターン
個人事業主におすすめする副業パターンは大きく分けて2つです。
1つ目は、本業×コンテンツ、もう一つは既存客×別ニーズです。
どういうことか一つづつ解説していきます。
本業+コンテンツ
まずは本業に関するコンテンツをビジネスにしていくパターンです。
こちらは副業といっても形を変えるだけなので新しい知識などはそれほど必要なくリスクも低いやり方です。
既にやっているビジネスを教育コンテンツなどにして提供する方法ですね。
本や動画教材もそうですし、セミナーやビジネススクールなどもそれにあたります。
大きく分けると同業者に販売していくパターンとお客様向けに販売していくパターンにわかれます。
たとえば店舗ビジネスをされている方の場合。
そうですねここでは一旦パン屋さんを例にしましょうか?
例えばパン屋さんの場合ですと競合しない他地域の同業であるパン屋さんに自店の独自のレシピや経営ノウハウ、集客ノウハウを売るといったかたちです。
フランチャイズなんかもそうです。ビジネスノウハウをまるまるパッケージにして売っているようなものです。
次にお客様向けに販売するパターンです。
こちらはパンを買いにこられているお客様にパンのレシピ本を売る。パンの作り方を教えるスクールを開くなどといった感じです。
イメージ湧きましたか?
他の具体例は後ほど事例でいくつか紹介いたします。
顧客+別ニーズ
続いて既存のお客様の他のニーズを探り、そこをカバーしていきましょうというパターンです。
こちらは私自身が実際にやったことのあるパターンになります。
私は美容室向けの商品の開発(ヘアケア剤)から事業を始めました。
事業としては商品の卸しをしていたわけですが、顧客である美容室オーナーの大半は集客にも悩んでいるというのは自然と見えてきます。
当時はLINE集客が注目を集め始めたタイミングでしたので外部サービスとの連携でLINEの販売をしました。
その後、LINEだけでは対応できる範囲が限られるので少しづつ幅を広げていって現在のWEBマーケ事業をスタートしたわけですが、最初は副業としてSNS集客のツールの紹介をしているといった感じでした。
個人事業主が副業として行うパターンとして「本業×コンテンツ」「顧客×別ニーズ」をご紹介しましたが、どちらにしても忙しい個人事業主は時間が限られますから労力をおさえ最大の相乗効果を狙っていくのが良いのではないかと思います。
イメージしやすいように、このパターンに当てはまる具体的な事例を紹介していきたいと思います。
【事例1】店舗+教育
店舗運営をされている方が教育コンテンツを合わせてビジネスにするパターンです。
店舗運営といってもアパレルや食品の販売店からサロンやマッサージ店、整骨院など様々です。
基本的にコンテンツとして出せるものがあればOKです。
弊社の主な取引である美容室などサロン系は比較的出しやすいかと思います。
お客様向けに出す場合は、スタイリングのアドバイスなどになりますが来店されたお客様には無償でアドバイスするのが一般的かと思いますのでそれとは別です。
例えば「セットアップレッスン」「ボリュームをコントロールできる上手いスタイリング方法のアドバイス」など特殊なアドバイス内容を動画やテキストで販売するような形です。
もちろん出版が出来れば理想的ではありますがそこまでしなくても自分で動画やPDFなどにまとめて販売することは比較的簡単です。
また同業者向けですと「カット技術レッスン」などになるかと思います。
こちらはセミナー形式、動画、マニュアル、様々な販売法方法があります。
その他に撮影技術をもった美容師さんなどでいしたらお客さん向け、同業者向けどちらでも販売できますね。
【事例2】店舗+通販
店舗系のお店でしたら業種問わず、ネット通販などを副業として行うことも出来ます。
「店舗の商品の販路広げてるだけでは?」と思われたかもしれませんが、既に扱っている店舗の商品は一部です。
もちろん店舗で商品を販売されている場合はまずはそこから始めるのもよいですが、ネット通販などならまったく別の商品を扱うことも出来ます。
【事例3】教育+物販
逆に教育系のお仕事の方がモノの販売を行うことも出来ます。
塾+教材、コンサル+集客ツール、ダイエットコーチ+サプリメントなどです。
もちろん塾などは既に教材やテキストの販売はしていると思いますが、こちらも受講生だけではなくある程度ブランディングが出来ればテキストの販売のみでも成立します。
またダイエット系のコーチの方やジムインストラクターの方のサプリメント販売、美容系アドバイザーの方の化粧品などは上手くいけば相乗効果が高くてコーチからサプリを買う、逆にサプリを買ってコーチの存在を知るといった感じで双方へ流入が起こる可能性があります。
【事例4】不動産+金融
ターゲット顧客のニーズにこたえるパターンもご紹介しておきましょう。
わかりやすいのは不動産系などですね。
高額ですし、購入物件によって顧客の資産状況が見えてくるといったメリットがあります。
例えば高級物件を購入される方ですと資産家で投資などにも興味があるかもしれません。
それ以外にもファミリー層なら子どものための資産構築や保険などに興味があるかもしれません。
そういった顧客ニーズをくみ取ることでビジネスを横展開できます。
【事例5】税理士+コミュニティ
最後に対象顧客+別ニーズのパターンです。
ここでは税理士さんを事例にあげさせて頂きます。
税理士さんの顧客は?
経営者ですよね。特に中小企業、個人事業主が多いかもしれません。
税理士さんが提供しているサービスは税務管理、確定申告代行、会計サポートなどです。
その一方で中小企業や個人事業主の経営者には人脈が欲しい、経営者同士の横のつながりが欲しいなどといったニーズがあります。
そこで税理士さんはすでに多くの経営者とのつながりを持っているわけですからコミュニティを主催したりマッチングを行えます。オンラインサロンなどでも良いかもしれませんね。
このように既にもっているお客様の別のニーズを探ることでも別のビジネスがうまれます。
個人事業主の副業の始め方
小さく始めて大きくする
個人事業主の副業は、言ってしまえば2つ目の事業ということになりますので極力リスクは抑えて、小さくスタートするのがおすすめです。
具体的には商品やサービスがなければ自分で作らなくても既にある商品をもってくるような形で十分かと思います。
最初はテスト的に、外部のサービスや仕入れ商品を少し売ってみてその後「これは売れるな」となってから自社商品や自社サービスに切り替えていくような流れで良いと思います。
本業の事業と顧客を見つめなおす
ここまでで個人事業主が副業をする場合はまったく関係ない仕事をいきなり始めるのではなく、既に本業で持っているスキルを活かすか、本業でもっているお客様にニーズのあることに取り組むのが有効だということは伝わったかと思います。
まずは本業の事業内容と顧客を再度見つめなおすところからです。
「自社(自分)のスキルを売っていく方法はないだろうか?」
「お客様が、今の商品サービス以外に求めているものは何だろうか?」
と、考えてみてください。
労力は最小に
繰り返しになりますが、個人事業主は忙しいので時間のコントロールが重要になります。
そのために外注サービスの利用などはおすすめです。
副業なのでいきなり大きな予算を使うということは現実的ではないと思います。
ですが、単体のタスクや単純作業、短期の契約が可能なランサーズ、クラウドワークス、ココナラなどの外注サービスなら気軽に使えるのではないでしょうか?
それ以外にオンライン秘書、WEB作成などはサブスクの業務サポートサービスなどもたくさんあります。
こういったオンライン上で気軽に使えるサービスは上手く活用していきましょう。
またフリーランスや個人事業主のかたで副業としてご自身のスキルを売っていきたい場合は逆にプラットフォームに自分自身が登録するのも良いでしょう。
ランサーズ、クラウドワークス、ココナラなど知名度のあるプラットフォームを利用することである程度集客を任せることが出来ますのでその分クライアントワークに集中できます。
有名なクラウドソーシング | 特徴 |
クラウドワークス | 最大手のクラウドソーシングで知名度抜群です。登録者も多く案件数も多くなります。 |
ランサーズ | クラウドワークスよりも古くからあるソーシングサービス。登録者はプロが多いイメージです。 |
ココナラ | スキル販売のプラットフォームという感じです。サービス内容と価格がわかりやすいので発注者側が使いやすいサービスになります。 |
まとめ
個人事業主が副業をやる場合は、本業にマイナス影響がないことは前提条件になります。既に事業をやっているわけですから現状よりマイナスになることはやってもしかたありません。
また現在の事業と掛け合わせることで大きなメリットを出せるのが個人事業主の強みです。ビジネスを掛け合わせて現状の事業も副業もしっかり伸ばしていきましょう。
日々お仕事に一生懸命とりくまれている個人事業主の方やフリーランス、小規模事業の経営者の方のヒントになれば幸いです。今回も最後まで記事を読んで下さりありがとうございました。